歴 史(History):

 1980年代後半、仕事の関係で米国ニュージャージー州に滞在していた頃、コンドミニアム内のテニス・コートでイエローのラブラドール同伴の老夫婦がプレーを楽しんでいるのをよく見かけました。このラブは、老夫婦がテニスをしている間、コート・サイドで大人しく待っているのです。その姿を見た私達夫婦は、「日本に帰国して犬が飼える住環境になったらラブを飼いたいね」と話していました。帰国後、私達夫婦にも子供が誕生したり、またマンション住まいだった事ともあり直ぐにラブが飼える状況ではありませんでした。その後環境が整い念願叶ったのは1997年の事で、マークとラビーという2頭のラブラドールをペットとして飼い始めました。実際ラブを飼いはじめてみると、ラブが天性のコンパニオン・ドッグである事またその訓練性能の高さに感動すら覚えたものです。また、ラブの犬種としての起源や犬種標準(スタンダード)について国内外の本や資料を通じて研究していくなかで、世界的な名犬と言われるラブ達の美しさに魅了されてしまいました。そして、そのような名犬を是非自分の目で観て手で触ってみたい、また自ら作出してみたいとの願望を抑えられなくなり、その思いからサンチェイス・ラブラドール犬舎(Sunchase Labradors)は始まったのです。

 サンチェイス・ラブラドールの基礎犬は、豪州生まれの黒ラブAbby(Driftway Holiday Magic)です。彼女は世界的名犬 Driftway Regal Oak を父に持ち、オーストラリアNo.1犬舎 Driftway Labs(Guy Spagnolo)から1999年に生後7ヶ月で来日しました。素晴らしい骨格構成/美しく牝らしい顔/犬種スタンダードそのもといえるダブル・コートとオッター・テールを持つ彼女は、生後9ヶ月からのドッグ・ショー参戦ながら2000年度No.1ラブラドール(牝)に輝きました。2001年5月から約1年間、英国生まれ米国育ちの世界的名犬 Lenches Teddy Bear が当犬舎に滞在しました。その間、彼は多くの素晴らしい子供達を日本に残してくれました。特に、Abbyとの間にできた子供達5頭全てが生後15ヶ月前にJKCチャンピオンを完成しました。また彼の直子によるスペシャリティー・ショーでのBISS獲得やPD・日本チャンピオン獲得など、日本のラブ界に多大な貢献をしてくれました。2002年には、全米ラブ展優勝犬 Sounder's Hear Me Roar を購入しました。彼は私の理想のラブの1頭で、その遺伝力も素晴らしく、彼の子供達は欧州や米国でStud Dogとして大活躍しています。彼が当犬舎所有であることを知った欧州や米国の有名犬舎から彼の子犬に関する問合せを多数いただく機会に恵まれ、私自身彼らとの世界的なネットワークができた幸運に感謝しています。2003年には米国でのショーイングを始め、現在2頭のAm CHを完成しました。また2007年には米国
Ania Labradorsとの共同繁殖契約を結び、念願の米国でのブリーディングを開始しました


使命&目標(Mission & Goal):

 「日本における遺伝性疾患(股関節/肘関節の形成不全、PRAなど)に関する取り組みは欧米に比べて非常に遅れている」と感じているのは私だけではないでしょう。検査機関もまだまだ不備ですし、何より関心の高い獣医師も少ないのが現状でしょう。欧米では当然のことでしょうが、当犬舎では「名犬である前に、まず健全な犬であること」を使命と考え、特に股関節に関するOFA あるいはJAHDの検査及びprcd-PRA遺伝子検査をパスした犬達による繁殖を通して、現時点で可能な限りの遺伝性疾患の排除に取り組んでいます。また、スタンダード(犬種標準)に関してはKC(英国)のそれを基本と考え、大きすぎないサイズに拘っています。その上で、ラブらしい性格、健全性、レトリーバーとしての本来の能力、そしてなんと言っても美しさを兼ね備えた「世界のトップ・ブリーダーが認めるラブ」を作出することを目標に努力しています。

 当犬舎では目標達成を目指し、繁殖犬による海外(米国、台湾など)でのドッグ・ショーに参加しています。ドッグ・ショーを通しての欧米の多くのトップ・ブリーダー達との交流はとても貴重な経験です。また、国内No.1ハンドラーでありかつシベリアン・ハスキーのトップ・ブリーダーでもある金塚克美氏の多岐にわたる助言は何にも勝るものであると感謝しています。

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